THE.鰻
2010/9/19
柳川の名物といって真っ先に思い浮かべるのが、ウナギでしょう。
ウナギ料理の中でも特にせいろ蒸しは柳川を代表する料理として、観光客にも大人気です。
1762年に柳河藩士戸次求馬によって著された「南筑明覧」には、柳川の名物として鯉や鮒などが記されていたが、ウナギに関する事は記載されていなかったそうです。
しかし、江戸後期の史料からは、ウナギ猟師、ウナギを斤量取り、仲買、問屋という分業体制が出来ていたことがわかっています。こういった猟師やウナギの流通に関わる人たちは、藩に『営業税』を納めることになっていました。このような事実から、柳河藩がウナギを特産品として捉え、統制下に置いていたことがわかります。
許可無く、勝手にウナギ猟をすることは禁止されていました。
また、猟師たちは仲買からウナギを安く買いたたかれていたようで、仲買を廃止して、直接問屋に納入できるよう藩と交渉を行ったそうです。
江戸後期の史料から、大坂の鮒屋という川魚問屋が、柳河藩領内のウナギ購入を独占する契約を藩との間で結んでいたことがわかっています。この契約は、早くも破綻し、結果として鮒屋は柳河藩領内のウナギ購入から閉め出されたそうです。
しかし、大坂の問屋とこのような契約を結んでいたことで、柳川のウナギが全国的に注目されたきっかけになったと言われています。
沢山の歴史の中で、柳川と鰻が深い繋がりの言われがあるみたいですよ。
是非、柳川に来て水郷柳川の街を散策してみては、如何でしょうか?
(猿渡)